さて、今回の『二方向の逃避行』についてですが、なんというかイメージが先行してコンセプトなどはほとんど無いままに始まりました。wpでもありましたが私は障害を持った人を神聖視はしないつもりで書くので今回のヒロインなんかも実際のところは結構ねじ曲がったキャラなんですが、主人公がそれ以上にねじ曲がっていたのであんまり目立ちませんでしたね。実際の彼女は『この世は自分中心に回っている』ではなく『この世全てはすべからく自分に従う』と思っている人ですw まあ、年を取って少し丸くなりましたがそれも牙を覆い隠す面の皮ですから気をつけないといけないのですよ。
タイトルにもさほど意味はなくイメージが先です。これを書く前に 『美の巨人』でルネ・マグリットの『白紙委任状』について紹介しているのを見てそれを参考にしてます。作品の枠組みを決めてしまうタイトルに単純な意味を込めてしまうとその作品がタイトルという枠にとどまってしまうことを嫌ったルネ・マグリットはタイトルを難解にしたという話を聞いて確かにそうだなぁと思い今回の作品をイメージとしてタイトルを考えたという次第です。
さて次はどうでしょうか? またこういう方向で攻めてみるのも面白いのですが、次回はたぶん鬱という題材に真正面から鬱を描くような話になりそうだからどうしようかなというところですね。
ま、次回があることを祈りつつ、またお会いすることを願って。
08/09/16 黒澤一樹