登場人物


主人公
疾風(はやて)
生前は闇の術師として多くの人間を殺めてきた(ただし殺した人間は全て 死んで当然の悪党)。しかし外法を使い続けた代償として死して苦しみ続ける 吸血鬼として「死んでいない」存在となる。自分の死因である背中に突き 刺された銀の短刀を使い今は化物、妖殺しを専門に商売を続けている。堕落的な 性格で死にたがり。しかし苦しみ続けることこそが自分の罪の償いであると 考えておりいつか自分を殺してくれる化物や妖を探している。いつも妖を殺して 血を得ており携帯食として妖の血を凝固させ、それを竹の筒に入れて携帯している。

青年(せいねん)
疾風が森の中で会った青年。自殺願望が強く森の中五年もじっとしていた。しかし それでも死ぬことはなく今では疾風と共に化物や妖を殺している。自分の名前を 忘れてしまっており疾風からはいつも適当な名前で呼ばれている。非常に注意力 が散漫で行動も場当たり的。いつも肌身離さず持っている銀の刃だけが彼の 唯一の所有物でありまた宝物でもある。「それをしたら死ねるのか」が口癖。


ツバメ
村の少女。閉鎖的な村からやって来た疾風と青年に興味を持ち何かと後をついて回る。 母親が病弱でそのため残りの兄弟の世話は全て彼女が切り盛りしている。 好奇心旺盛で何にでも興味を持ち疑問に思ったことは回答が出るまで決して 諦めない。ただ少々抜けているところがあるのでみんなが簡単だと思っている 事が出てこないこともある。


鴉(からす)
疾風と因縁を持つ吸血鬼。生前は疾風と同じ闇の術師で金と欲のために人を 殺し続けてきた。吸血鬼になってもその性格は変わらず血を吸うだけではなく ただ楽しいから人を殺している。悲しみや苦しみと言った感情が「壊れて」おり それら全てが「喜び」に変わってしまう狂気と言っていい性格をしている。 しかしただの狂人ではなく頭も良く「欲」と「体裁」の天秤をかけて計算する 事が出来る。目的のためならいかなる苦渋でも舐めることが出来る。


巫女の少女
まるで幽霊のような存在感を持たない少女。疾風の前に現れては直ぐに消えてしまう。 その存在が一体何であるか誰も知ることは叶わない。


ハナ、シロ
双子の術師。現在では術の開発を行っている「陰陽寮、司」に所属しており術の 開発を続けている。この二人には特殊な力が備わっており二人で一つの術を創り 出すことが出来るのだ。そのため術を使用しても二人で使った場合は生命力を 半分しか使うことはないので術の最大の欠点である「短命」をある程度緩和 することができる。シロはしっかり者で心配性。ハナは楽天的でお調子者。 二人はそれぞれ仲が良く互いを裏切ることはない。ただ二人ともそれぞれ片方に 秘密にしていることが一つだけある。


葉月玄水(はづきげんすい)
元、「陰陽寮、払」で働いていた陰陽師。しかし現在は引退し村の神主をしている。 今回、ハナとシロの世話係として帝から勅命を受けており快くその仕事を受けている。 「払」の中でも非常に優秀な人物で「払」の長との声もあったが温厚な性格と非戦闘主義 からそれを辞退していた。後期術師が使用し、この時代ではまだ研究段階であった術、 通称「迷世兵装」を使用することが出来る。性格は温厚で事なかれ主義者。ただ事が起きた 時の対処は、早い。


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